御堂筋イルミネーションWebAR
2020年で12年目を迎える御堂筋イルミネーションで初の試みとなる、「WebARイルミネーション」。
現実のイルミネーションでは実現不可能な表現を、WebARで実現しました。
目的
- ・「現実」と「バーチャル」の照明演出を融合した、新しい価値の提供
- ・「足を運ばせる」体験の創出
課題
- ・「ARでしかできない」照明演出の探究
- ・「現地でのみ」体験できる仕組みづくり
- ・通りがかった人でもすぐに体験できる「手軽さ」
- ・「公道」でのAR体験の制約
ARによる課題解決
- ・物理的に実現できない、「動き」のある演出の実装
- ・テーマにあった「3D/2Dキャラクター」の活用
- ・「位置情報」と絡めたアクセス制限
- ・アプリのインストールが必要ない「WebAR」の採用
- ・「歩行検知」プログラムの実装
「現実」と「バーチャル」の照明演出を融合した、新しい価値の提供
大阪府民のみならず、国内外のたくさんの方に愛されてきた「御堂筋イルミネーション」。
大阪のシンボルである御堂筋が、冬の間だけ幻想的な照明で色づき、人々に「明るさ」と「元気」を届けてきました。
そんな素晴らしいプロジェクトに、新しい取り組みとしてお声がけいただいたのが「ARイルミネーション」です。
美しい現実のイルミネーションに、ARでどのような価値を生み出すことができるのか、前例のないチャレンジングな挑戦になりました。
物理的に実現できない、動きのある演出の実装
まず検討したのは、現実の演出では表現できない、「ARならではの照明演出」です。光源となる球体が街路樹の周辺に大きく広がり、上下に揺れるような演出を実装しました。見る人の心をワクワクさせるような、エンターテイメント性を重視しています。
テーマにあった2D/3Dキャラクターの活用
コロナ禍の中で開催された今回のイベントには、「希望の光」というスローガンが掲げられました。それを象徴するキャラクターとして、「折り鶴」「アマビエ」「赤べこ」など、テーマに沿ったキャラクターをARで出現させました。3Dデータではなく、イラストから起こした2Dデータでも、前述の光の演出などと組み合わせることで動きのある演出に仕上げています。
「足を運ばせる」体験の創出
「御堂筋イルミネーション」に限らず、リアルのイベントの多くは「足を運んでもらうこと」に大きな意味を持ちます。
動画やVRなどのコンテンツとは違い、ARは「現地に行かなければ体験できない」コンテンツにすることが可能です。
そのようなARの利点を最大に活かすべく、様々な工夫を行いました。
位置情報と絡めたアクセス制限
体験するユーザー様の位置情報を活用し、指定した場所の付近でのみ体験できるような仕組みを実装しました。指定した場所から離れたところにいる人にURLが共有された場合は、現地に誘導するような案内を表示して来場を促しました。
アプリのインストールが必要ない「WebAR」の採用
現地での体験を促しても、体験するためのハードルが高いと機会損失に繋がります。例えばアプリ型のARでは、現地でアプリをインストールする必要があり、ユーザー様にかかる負担が大きいです。
そこで、今回はブラウザ上で動作する「WebAR」を採用しました。
現地に設置したQRコードを読み取ることで、すぐに体験を開始していただけます。
歩行検知プログラムの実装
今回は、一般の方が行き来する「公道」でのAR実施となりました。
体験を開始する場所は正しくても、そこから歩きながら使用すると、トラブルの原因となります。
そのため、AR体験中に移動したことを検知する「歩行検知プログラム」を実装し、問題を解消しました。